武部本一郎展
弥生美術館のイベントに行ってきました。
古い建物で、エレベータもバリアフリートイレもなかったですが、根性と友情で鑑賞。(OGさんありがとう)
1Fの紙芝居や少年向けの探偵小説も懐かしくてよかったけど、やっぱり2Fの文庫カバー絵が圧倒的。
日本にヒロイック・ファンタジーを紹介したのは、バローズの作品以上に武部の絵であった、と言っても過言でない質と量。
ライトノベル時代にいまさらですが、SFは絵ですねー。
そして、作品の一場面を精緻に、鮮烈に描き出した武部カバーの魅力は、肉感的で色っぽくて、それでいて凛とした美女たちに集約するわけですよ。
おっぱい片方丸出しで歩いてるペルシダー・シリーズのダイアンとか見てると、
最近のSFにはポロリが足らん!
とか言いたくなりますが、よく見ていくと、ハプニング的な「ポロリ」じゃなくてみんなわりと誇らしげに見せ付けている。
ビザールといってもいいかもしれない。
ライノベは寸止め(子供の恋愛)だし、アダルトだと逆にセックスが主眼になっちゃうしだから、こっちは「冒険+色気」のバランスが冒険よりで、いいんだな。
もちろんマッチョイズムで、ジェットコースターで、クリフハンガーで、荒唐無稽で、ご都合主義で、ハッピーエンドですよ。逆にライノベ世代には食い足りないくらいかもしれない。
だからまあ、クラシックなんだけど……王道ですよ。