ついにそのときが来たか

といえばもちろん安部総理のいきなり辞任問題などではなく(^_^;)、円谷プロの身売り問題なのです。

メビウスは、前半えらい特撮がしょぼいので心配していたら、中盤から急にがんばりだしたわけですよ。でもラスボスのエンペラ星人はまたしょぼくて、「やっぱりムリしてたんだなあ」とか思ったわけです。

ムリというのは、TV局とスポンサーから出る製作費が足りなくて、円谷プロ自身が銀行から借金して番組を作る状態のことですね。
作れば作るほど赤字になる。ましてTBS→MBSCBCと、製作局が変わるたびにTV局から出る制作費は下がる。
ネクサスでは、4話完結、怪獣を隠蔽する秘密防衛隊、ホラータッチ、異空間戦闘など、設定面の工夫で制作費の圧縮を試みましたが、幼児層に嫌われて打ち切り。
建て直しのマックスを挟んで、メビウスではウルトラ兄弟というまさに伝家の宝刀を抜いたわけですが、放送枠を朝の枠から夕方の枠に移したため、全国ネットされなかったという騒ぎもありました。


ムリにムリを重ねたメビウスのあとでは、セブン40周年でも新作なさそうだね……と思ってたら、セブンXが来た。
深夜枠で、ネクサスっぽくて、バンダイのにおいがしない*1セブンXはやはりvapだった。
これが傷口を広げたのか。


何か7月ごろに「リストラを唱えた社長を会長が解任」という騒動があった模様です。
週刊文春7/12号で「■経済 ウルトラマン円谷プロ「社長解任」でタイマー点滅」という見出しがあるなあ。
そういえば、どこかで社長がコロコロ入れ替わるという話も聞いた……。
ちょっと調べて出てきた情報では、

1995 円谷一夫氏就任(平成3部作、コスモスを製作)
2003 円谷昌弘氏就任(平成セブン、ネオス、オタスケガールを製作。セクハラ騒動で退任)
2004 円谷英明氏就任(ネクサスを製作。中国版ウルトラマンを企画。円谷ドリームファクトリー社長)
2005 大山茂樹氏就任(東宝不動産出身。ミラーマンREFLEXを製作。マックス、メビウス円谷一夫氏が製作・監修を担当)
2007 円谷一夫氏就任(会長を兼任)

えーと、……ぐちゃぐちゃ?(^_^;)
英明氏の退任は、Nプロジェクト不振の引責と見ていいのかな。中国版もポシャったようだし。
大山氏のリストラ案はどういうものだったんだろう。


TYOという会社のことは全然知らないんですが、四季報によればCM会社やアニメ会社などを傘下におさめる、コンテンツ関係の持ち株会社であるそうです。
うーん、ストレートにバンダイ傘下に入っちゃうよりまともかな?
親会社がうまいこと局とスポンサーとって来てくれれば、ウルトラマン以外の特撮もやれるかも。
成果が見えてくるのはたぶん、来年以降でしょうけど。
まあ、「倒産しなくて良かった」「円谷はまたピンチを切り抜けた!」とポジティブに考えておきましょう。

*1:ウルトラアイは人気はあるけれど、ギミックが仕込みづらいデザインなので、なりきりオモチャの主力になれない。