「禁じられた言葉」

何をやってみせても「地球をあげます」と言わないかたくなな少年に、キレてしまうメフィラス星人*1は、ちっとも紳士的じゃないなあ。
ウルトラマンとの戦いを中途でやめて帰ってしまうのは当然。ウルトラマンに勝ったからといって、サトルくんが地球をくれるわけではない。

逆にサトルがメフィラスに「地球をあげて」いたらどうなっていたのか……
本当ならそこからが「お話」だよなあ。誘惑に屈して「地球をあげる」といったが最後、なぜか地球人がメフィラスを主と崇めるようになってしまったとか。逆にサトルの心がメフィラスに捕われて、コレクションにされてしまうとか。
話の主眼がメフィラス星人の自己満足的な示威行動の方にいってるし、サトルは「よいこだから宇宙人の言うことは聞かない」くらいの感じだし、確かにここにドラマらしいものはない。

ウルトラマンとメフィラスの対決では、見たこともない光線技が次々と出てきてステキ。
特殊技術の即興風のところが面白いので、わりと新しい本でいちいちxx光線とかなんとか名前をつけちゃうのは野暮。
設定とか様式じゃないんだよなあ。

さてこの回のハヤタ。
メフィラスに「お前は人間なのか、宇宙人なのか」と問われてさらっと「両方さ」と即答。鉄壁。

*1:声は帝王声優・加藤精三