市川森一式インベーダー

メビウスにドラゴリーが出たのに前後して、ウルトラチャンネルでもドラゴリー編が流れました。

ウルトラマンA #7「怪獣対超獣対宇宙人」#8「エースの命 太陽の命」

#7は地球に激突する「妖星ゴラン」*1を迎撃するロケットをめぐるメトロン星人Jr.とTACの攻防が主軸で、ドラゴリー、はっきり言って脇役(^_^;)
そもそも妖星ゴランを地球にぶち当てたがってるのがメトロンで、ドラゴリーは騒動に乗じてTACを潰せと現れた……「だけ」?
そしてメトロンとドラゴリーにはさまれて苦戦するAの前に、とつぜんムルチが乱入して引き。
なんでムルチが現れるかって、ドラゴリー以上に理由はない。おおかた「俺の昼寝の邪魔をするのはどいつだ!」ってとこ。(ウルトラファイトか)

派手なサブタイトルが先行した感じですが、山中隊員の彼女になりかわったメトロンの正体を見抜いた北斗が孤立するという構図はまんま新マンの「悪魔と天使の間に…」ですな。

どちらもストーリーのメインテーマは、「宇宙人の正体を知ったせいで孤立するウルトラマンの中の人」なんですが、障害児や身内の彼女が実はインベーダーであることを、頭から信じないというか、疑うことさえも認めない隊員たちの描写が執拗で、見ててきついものがあります。

新マンの方は中盤のエピソードだけに、郷の精神鑑定の依頼書を巡って隊員たちが「郷の正気を信じつつも、少年がインベーダーであることを受け入れられない」ことで葛藤する場面があったり、罠にはまったウルトラマンを救ったのが、郷の残した言葉を信じた隊長だったりするので、まだ救われる*2

でもエースの方は、アリブンタの回でも白昼女性が砂地獄に飲まれた事件(目撃者多数)を「みんな夢でも見たんでしょう」と取り合いもしなかった(もみ消したに等しい)TACだけに洒落にならない(T_T)

南夕子が機転を利かせてメトロン星人にぼろを出させなかったらどうなってたことか。

メビウスのベロクロンの回で、一般人がヤプールになってミライだけを脅かすくだり、人々の目だけが赤く光る演出は、ヤプールの演出というよりもろゼラン星人だったけど、「市川式インベーダー」というか性格同じなのであんまり違和感ない。

この系譜はやっぱりAの最終回で、宇宙人の子供をいじめる人間の子供を諭してみたら、その宇宙人の子供がやっぱりヤプールで、テレパシーで北斗に「撃てるものなら撃ってみろ」みたいな挑発をするあたりで極まってますな。


……ヤプール編だからってそんな話を一ヶ月も続けたら子供逃げちゃうから、こないだのメビウスはお笑い仕立てになってたのかなあ。

*1:撮影に使われたモデルは妖星ゴラスそのものらしい

*2:しかし隊長に射たれた少年がのどから鮮血を流して悶死する場面とか、やっぱりきついよ