青色ダイオードとウルトラマン

青色ダイオード和解で怒る開発者の人を見て思い出したのが、「どんなにウルトラマンのオモチャが売れても成田亨には一文も入らない」ということ。
初代ウルトラマンをデザインした当時、成田亨円谷プロの社員だったので、ウルトラマン円谷プロの著作物となってしまったのですね。

成田亨の著書『特撮と怪獣』の中で、円谷プロから新ウルトラマンのデザインのオファーがあったとき(いつのことかは失念)、「使用料の30%の分配*1」を求めて話が立ち消えたエピソードが印象的でした*2

無論これは「ガンダム・大河原邦夫」としても成り立ち得る話だし、日本では特別奇異なケースでは実はない。
ただ、ミクロマンの開発者がアメリカで「さぞかしお金持ちなのでしょう」と言われて驚いた、なんて話もあって、アメリカあたりだと「会社を儲けさせた社員はそれに見合う厚遇を受けて当然」なようです。(このへんアメリカをはじめ他国の事情も詳しく調べる必要あり?)

あるいは、泳げ!たいやきくんがヒットしても子門真人は報いられなかった、とか……これはレコード会社と歌手の契約問題だから別問題なのか? 根は同じなような気がする……。


おぼろげな記憶の連想なのでいろいろ不正確だと思うんですが、とにかく日本では「会社で作ったものは会社のもの」で当然だった。(ひょっとすると厚遇=社内の地位ということだったのかも)
「儲けはすべて会社のものであり、社員の収入はあくまで給与」ということだと、極端に言えば「一つの発明が社員全員を食わせているのに、発明者は単なる一社員扱い」ということもありうる……それって社会主義って言わない?

*1:石ノ森章太郎が得ている率にならったそうです。

*2:円谷プロにしても、ウルトラマンのテレビシリーズの製作で生じる膨大な赤字を、キャラクタ使用料で埋めている事情があるのですが。